尋常性白斑

尋常性白斑とは

尋常性白斑とは尋常性白斑とは、もっとも頻繁に見られる、皮膚の色が抜けて白っぽくなる病気です。国内での発症率は、約1%ほどです。
皮膚の一部で、大小の斑状に色が抜け、場合によっては増加・拡大します。
かゆみ、痛みなどの肉体的な不快な症状は通常ありません。しかし、その見た目の問題で、お一人でお悩みになっている方が少なくありません。治療により改善が可能ですので、お困りの方はぜひ一度、当院にご相談ください。
その他、自己免疫の異常と関連して、甲状腺疾患を合併することがあります。

尋常性白斑の主な原因・
ストレスが原因でなりやすい?

白斑の原因尋常性白斑のはっきりした原因については、未だ完全には解明されていません。
基本的には、自己免疫の異常によって、メラニン色素を作る細胞が誤って攻撃を受けるために発症するものと考えられています。
また先天的にメラニン色素を合成できないことで、尋常性白斑を発症するケースも見られます。
その他、ストレスによって活性酸素が発生し、メラニン色素を作る細胞を障害するとの説もあります。

尋常性白斑の種類

尋常性白斑は、大きく以下の3つに分類され、少しずつ症状が異なります。
もっとも多いのが、非分節型です。

非分節型

ほぼ左右対称に白斑が出現します。
白斑は顔、手指、足指などに限定的に、あるいは全身に現れます。

分節型

神経の支配が及ぶ範囲とほぼ一致して、身体の左右の片側に白斑が出現します。
複数の部位に現れる、急激に増加・拡大することもあります。

未分類型

限定的な部位に白斑が出現し、かつ増加・拡大しないタイプを未分類型とします。

尋常性白斑の主な症状

典型的な症例では、まず直径10mm程度の白斑が数個現れます。
その後、白斑が増加・拡大することもあれば、しないこともあります。「皮膚の色が抜ける」という症状が単独で現れ、痛み・かゆみなどは見られません。
白斑は全身のどこにでも現れますが、特に顔・手指・足指での発症が目立ちます。

尋常性白斑の治療・治し方

尋常性白斑は、治療による改善が可能です。お困りの方は、お気軽に当院にご相談ください。
当院では、日本皮膚科学会のガイドラインに則り、薬物療法、紫外線療法を行っています。紫外線療法についても、保険治療として受けられます。

薬物療法

軽度であれば、ステロイドの外用が有効です。皮膚の萎縮などの副作用が起こらないよう、正しい方法で、期間を限定して使用します。また外用薬としては、ビタミンD3軟膏やタクロリムス軟膏も有効です。
中等度以上の尋常性白斑については、ステロイドの内服が有効になることがあります。ただ、一般にステロイドの内服は外用した場合より副作用が出やすくなるため、より慎重に検討します。その他、免疫抑制剤の内服が有効になる症状も見られます。

紫外線療法

エキシマライト白斑のある部位に紫外線を照射し、メラニン色素の再生を促すことで、症状の改善を図る治療です。
当院では、人体に有害な波長をカットして照射できる治療器「エキシマライト」を導入しています。痛みなどの不快感もございませんので、安心して受けていただけます。

薬物療法、紫外線療法で十分な効果が得られない場合には、皮膚移植という手段があります。ご検討・ご希望する場合には、専門の医療機関へとご紹介します。

白斑はうつる?

尋常性白斑は、細菌やウイルスによって発症するものではありません。
そのため、皮膚と皮膚が直接触れたりしても、人へとうつることもございません。

白斑はほっておくとどうなる?

白斑はほっておくとどうなる?尋常性白斑の症状は基本的に白斑のみであり、肉体的に健康を害したり、命をおびやかすことはありません。
しかし、放置していると数が増えたり、範囲が広がったりするおそれがあります。衣類で隠れる部位であっても、お困りの方はお早めに受診されることをおすすめします。